スタン・クラーク＆チック・コリア／チルドレン・オブ・フォーエヴァー

1973年の作品。 スタンリー（スタン）クラークは、1951年6月30日生まれ、米国出身のベーシスト、作曲家です。 今作は彼の初のリーダー・アルバムです。 そして同時にクレジットされているチック・コリアは、1941年6月12日生まれ。2021年2月9日逝去した、米国出身のピアニスト、作曲家です。 コリアは1972年のコリアのリーダー・アルバム『リターン・トゥ・フォーエヴァー』のレコーディングにクラークを誘い、その後も1975年のスタン・ゲッツのリーダー・アルバム『Captain Marvel』のレコーディングにも参加を要請します。 そしてコリアとクラークは、ゲッツの『Captain Marvel』のヨーロッパ・ツアーにも行った際に、ツアー・メンバーのほとんどが『リターン・トゥ・フォーエヴァー』のレコーディング時のメンバーと同じことに改めて気付き、コリアは同名のグループをパーマネントなプロジェクトとして活動することを決めました。 一方でクラークも、リターン・トゥ・フォーエヴァーでの活動と並行して、ソロ・プロジェクトを行うようになっており、チック・コリアのプロデュースの下で本作を発表します。 ボーカルにディー・ディー・ブリッジウォーターとアンディ・ベイ、フルートにアーサー・ウェッブ、ギターにパット・マルティーノ、ドラムスにレニー・ホワイト、そしてキーボードにチック・コリアを迎えた本作は、『リターン・トゥ・フォーエヴァー』と『Captain Marvel』の間の橋渡し役を果たすかのように、クラークの年齢以上に良く熟成しており、アヴァンギャルドな部分とファンキーな部分を融合させながら、温かく魅力的な可能性に満ちたサウンドが展開されています。 そしてクラークは、ジャズのフィールドから離れて、ロック・ミュージックへの接近や自らボーカルに挑戦するなどの音楽的冒険も始めることになり、今作はその長き道への第一歩に相応しい作品だと思います。 国内盤なので、ライナーノーツ・英詞は付属しています。 帯はありません。 経年により、白い紙の部分に色褪せが少しだけあります。 それ以外は美品です。