みどりの小鳥 岩波世界児童文学集16 カルヴィーノ作 岩波書店
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みどりの小鳥 岩波世界児童文学集16 カルヴィーノ作 岩波書店

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ぽんちゃん
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評分
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★1994年第一刷発行の古い本です。函付き。 ★本体の背にややヤケありですが、それ以外はほぼ新品に近い綺麗な状態です。  文学の魔術師カルヴィーノが、民話を彼独自の目で分類し、編纂、再話したものです。小さな子どものためのお話、女の子のため、男の子のため、恐ろしい話、おかしな話など、独特のグループ分けがされています。  民話のご多分に漏れず、ある定型的なパターンは否めませんが、小さい子向き、とされている「あひるの一族」が結構なブラックぶりです。  きつねに2回も卵を取られた為、鍛冶屋と取引きをして200個もの卵を渡す代わりに鉄の家を作ってもらう母あひる。そこへも、狐が日参してあひる一家を食べようします。  これ、ホラーネタになりそうな話。人間に置き換えると、とっても怖い。そもそも、この母あひる、鍛冶屋に200も自分の卵を食品として渡してしまうのが怖い。子どもの(卵の)命を守らんが為に更なる命を犠牲にする発想、この矛盾を何とする、です。  怖い話。「狼おじさん」も、貧乏でフライパンすら持ってない母が、娘を狼おじさんの所へフライパンを借りに行かせるお話。その利子がホットケーキを鍋いっぱい、パンと葡萄酒も添えてという、直ぐにも過払いで法律相談に駆け込みたくなるような超暴利。イヤイヤ、普通にフライパン買いましょうよ、お母さん。  その上、食いしん坊の女の子がそれを食べてしまい、代わりに畑の泥やらどぶの水やらを差し出したお陰で、狼おじさんの怒りを買い、今夜必ずお前を食べに行くとの宣告を受けてしまいます。  屋根から煙突、暖炉、部屋と距離を縮める毎に、もう何処そこまで来たぞ!という恐怖映画さながらのジワジワ迫り来る恐ろしさ。一歩一歩近寄ってくる怖さが有ります。  カルヴィーノが子供向きに言葉を選んで編み上げた民話集、34話も収録されています。是非ご堪能ください。   長期個人保管の大変古い方です。状態は、上記★下書きと、画像よりご判断下さい。経年比で美品ですが、一度人手に渡った品ですので新品ではございません。  古い本にご理解のある方との、嬉しいご縁を心よりお待ち致しております。
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